世界に誇る香水の首都グラース
こんにちは!マリージャンヌのアリスです。
早速ですが、香水を調べていて頻繁に目にする「グラース」という名前。街の名前ということは知っているけど、どの国の街なのか、街に何があるのか・・・と思われる方もいらっしゃるかと思います。
映画祭で有名な南フランスのカンヌから車で約30分北上すると、そこには香水で有名な街「グラース(Grasse)」があります。街のあらゆるところに香水工場、世界でも有名な調香師学校、香水博物館があり、街全体が香りの文化にあふれています。
グラースの公式スローガンは「世界的香水の首都!」。そんなグラースはどんな道のりを歩んで香水の都となったのでしょうか?歴史を紐解いていきたいと思います!
香水の都になるまでの道のり
グラースで香水が街の主要産業になったのは16世紀の終わり。その前まではなんと、革なめしが主要産業だったのです。グラースで生産される革製品は質が大変良く、特に革手袋が裕福な上流階級の婦人達に人気でした。しかし革手袋の欠点は、その臭い。手袋を外した後もしつこく手に残るので困る、という意見が・・・そこであるなめし職人が香水つきの革手袋を開発。
それを商品化したところ、それが大人気に!こうしてしばらく「香り付き革手袋のグラース」として名が知れ渡りましたが、革製品の税があがったことや、ニースの台頭によって競争力を奪われたことなどが原因で革なめし産業は衰退し、香水産業だけが後に残ることとなりました。
19世紀には、グラースは広大な花畑に囲まれ、多くの有名な香水メゾン(Galimard、Molinard、Fragonard)が設立されました。香水産業にも近代化の波が押し寄せましたが、グラースの香水工場は大量生産と合成香料製造に乗り出すことはなく、代わりに天然原料の製造に注力することで、世界からも次第に注目されていきます。2018年にはユネスコの無形文化遺産リストに掲載され、現在グラースには香水に関連する企業が60社を超え、約5,000人の雇用を生み出しているそうです。また、シャネルをはじめ数多くの世界的な有名香水メーカーがグラースに自社農園を持っており、街の香水産業の収益はフランス国内香水産業の収益の50%を占め、世界全体の収益の10分の1にものぼります。まさに世界に誇る香水の首都であることが伺えますね!
数多くの花のエッセンスが存在するこの土地で、MARIEJEANNEが生まれました。それぞれのエッセンスは唯一無二の個性をもち、香りを創る際の核となっています。MARIEJEANNEのクリエイターであるジョルジュ・モーベールは、グラースの思い出や花畑からインスピレーションを得て、香りつきキャンドルとマティエール・プルミエール(原材料にフォーカスした香水シリーズ)のシリーズを展開しています。
グラースを象徴する花
グラースをとりまく地中海性気候は、花を育てる理想的な条件が揃っているため、数多くの香り高い花々が咲き誇っています。その代表格といえば、ラベンダー、ジャスミングランディフローラム、チュベローズという種類のバラ、が挙げられます。それでは、どのような特徴があるのでしょうか?
ラベンダー
グラース産ラベンダーは最も香り高く魅惑的なラベンダーとして知られています。夏を感じさせる清涼感で、香水のほかアロマテラピー等の用途としても用いられています。マリージャンヌでは、ルームミストの「ブリューム デテ」で香りを感じることができます。
ラベンダーについての詳しい説明はこちらです!
ジャスミングランディフローラム
星形の白い花で、フルーティな香りと動物的な香りが混ざったような、濃厚で繊細な香りが特徴です。ジャスミンはエッセンスの抽出が非常に難しい花であり、1kgのアブソリュートを抽出するには約700万本の花が必要になります。MARIEJEANNEでは「ジャスミン パチョリ」オードパルファムのハートノートに使用されています。
チュベローズ
官能的な甘い香りを持つ白い花で、元々は南アメリカが原産地域です。ジャスミンに並び精油抽出は難しく、200gのアブソリュートを抽出するには約1トンの花が必要と言われています。MARIEJEANNEでは「チュベローズ」が代表商品です。
以上、グラースの街の歴史と代表される花を紹介してきましたが、マリージャンヌでは紹介した花以外にもさまざまな植物から天然香料をつくります。また、世界中から集められた天然原料がグラースの工場に運ばれ、歴史とノウハウを受け継いだ調香師や職人によって一本ずつ丁寧に香水やキャンドルが製造されています。
素材の良さを引き出したMARIEJEANNEのアイテム。是非、手に取ってお確かめください!
マリージャンヌ 担当:アリス
翻訳協力:竹本
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