香りの中心に潜入:ウッディ系

こんにちは!マリージャンヌのアリスです。
本日は、オルファクティブ・ファミリーに関するシリーズの続きをお届けします。
第1回をお見逃しの方は、こちらからご覧ください

今回は、最も認識しやすい香調の一つである「ウッディ系」についてご紹介します。

ウッディ系の香りは、温かみがあり安心感を与えてくれるため、主に男性に好まれることが多いです。しかし、官能的でミステリアスなフレグランスを求める女性にも人気があります。

軽やかで爽やかな林の香りから、濃厚で深みのある森林の香りまで、ウッディ系の香りは自然なエレガンスと洗練された印象をもたらしてくれることが多いです。
しかし、この独特な香りの背後にはどのような秘密が隠されているのでしょうか?そして、なぜウッディ系の香りが多くの香水愛好家の心に深く響くのでしょうか?

ウッディ系の香りとは?

ウッディ系の香りとは、香りの構成の中心に木の香りがあり、トップノートからラストノートまで一貫して木の香りが支配的です。
ウッディ系の香りは、シダーウッド、サンダルウッド、ベチバー、パチョリなど、木や樹木の苔、根っこ部分などから抽出されたアロマやエッセンスを使用しています。これらの成分は、豪華さと洗練された感覚を呼び起こすことで知られています。

  • シダーウッドは、高貴でエレガントな香りを放ち、豊かな森林を連想させ、穏やかで静かな印象を与えます。
  • サンダルウッドは、クリーミーで滑らかなノートを持ち、柔らかく落ち着いた香りを楽しませてくれます。
  • ベチバーは、木質の根から得られる香りで、土っぽさや湿ったナッツを思わせるアロマが特徴です。また、グレープフルーツに似たほのかな酸味も感じられます。
  • パチョリは、天然の状態では無臭ですが、そのアブソリュートが抽出されると、濃厚で、土っぽく乾燥した木のような香りに、優しいカンフルとスモーキーさが加わります。

他にも多くの木質の香りがありますが、すべてを紹介するのは困難なほど種類が豊富で、それぞれがユニークで魅力的な香りをもたらします。

洗練されたバランスのとれた構成

ウッディ系の香りは、単一の木の香りを際立たせるだけでなく、複雑なブレンドによって構成されています。例えば、温かみのあるパチョリのノートに、グレープフルーツやタイムの明るい面を組み合わせることで、調和が取れたバランスの良い香りが生まれます。

また、ウッディ系の香りは、スパイスやバニラのアクセントが加わることで、官能的で温かみのあるフレグランスに仕上がることもあります。
このようなウッディ系のフレグランスは、多面的な魅力を持ち、自然の力強さと優しさを同時に感じさせてくれる香りです。

他のノートと組み合わせることで、ウッディ系の香りは新しい香水の分類を形成します(これをサブファミリーと呼びます)。

  • ● 「ウッディ アロマティック」サブファミリーのフレグランスは、ウッディノートのハートにハーブのアロマが加わります。例えば、サンダルウッドとタイムを組み合わせることで、力強く豊かな香りが生まれます。ハーブのアロマが木の香りを和らげ、やさしく持続的なフレグランスを提供します。
  • ● 「ウッディ スパイシー」サブファミリーは、リッチで包み込むようなフレグランスです。ウッディノートが長時間残り、シナモンやクローブのような鼻をつんと抜けるスパイスによってさらに強化されます。

なぜウッディ系の香りを選ぶのか?

ウッディ系のフレグランスは、エレガントで控えめに自己表現したい方に最適です。これらの香りは、成熟、知恵、自信といった性格の特質と結びつけられることが多いです。自然と静けさを感じさせながら、深みとミステリアスさを備えたフレグランスを求める方には、ウッディ系の香りがぴったりです。

さらに、ウッディ系の香りは非常に汎用性があります。シダーウッドやベチバーのような軽やかなノートは、暑い日中にぴったりですし、サンダルウッドやパチョリのような濃く深いウッディノートは、冬の夜や特別な場面に最適です。

伝統的には男性用のフレグランスとして知られていましたが、今では洗練されたミステリアスな香りを求める現代の女性にも多く選ばれています。
フレッシュで夏らしいフレグランスをお探しなら、シダーウッドのハートノートに、ベチバーとムスクのベースノートを合わせたものをおすすめします。このブレンドは、都会的な男性にぴったりなセクシーで爽やかな香りを作り出します。ベチバーとウッディなノートに、柑橘系のアクセントを加えたダイナミックでフレッシュな構成は、スポーツマンに最適です。

エレガントな方には、ウッディノートにパチョリやマンダリンの香りを組み合わせるのがおすすめです。もし、セクシーで活力のあるフレグランスをお探しなら、スパイシーなハートノートに、サンダルウッドとムスクのベースノートを選んでみてください。この組み合わせは、官能性と活力を保証します。

もちろん、上記のおすすめは、完璧なウッディフレグランスを探している女性にもおすすめです。

MARIEJEANNEのウッディ系フレグランス

ベチバー サンタル

陰影に富んだウッディな香り。スモーキーで大地を思わせるベチバーが、乳白色のオーラを放つ柔らかなサンダルウッドと対峙します。トップには、コロンを思わせるベルガモットとプチグレインの微細な霧が立ち上り、その後、パチョリがベチバーの土っぽさを強化します。バルサミックな甘さを持つベンゾインが、レッドウッドの滑らかな質感をさらに引き立てます。

イリス パリダ

クラシックなパウダリーさではなく、土っぽくてクリーミーなイリスバターのウッディな側面が際立つ一作。ウッディなアコードが全体を支え、豊かなムスクがエアリーでふんわりとしたテクスチャーを加えています。

ジャスミン パチョリ

ジャスミンとパチョリが織りなすエレガントな香りのオードパルファム。グリーンリーフとフィグリーフのフレッシュなトップノートが、ジャスミン グランディフローラムのフローラルなハートノートに優しく調和します。しかし、ラストには強烈で土っぽくウッディなパチョリが控えており、ムスクの温かさを帯びたアンブレットとともに、ジャスミンの軽やかさを補完しながら、深みのあるミステリアスな残り香をもたらします。

サンタル

このパフュームキャンドルは、クリーミーで穏やかなサンダルウッドを中心に据えたウッディな逃避を提供します。点灯と共に、クローブの温かいスパイスと、新鮮で樹脂的なサイプレスが空気を包み込み、やがてスモーキーなベチバーと濃厚なガイアックが深みを加えます。しかし最終的には、柔らかく乳白色のサンダルウッドが、安心感をもたらす持続的な香りで空間を包み込みます。

ブリューム ディヴェール

ウッディで心を落ち着かせるインテリアスプレー。ストレスを軽減する効果があると言われるサンダルウッドが、心地よいコクーンのような空間を作り出します。さらに、安心感を与えるシダーウッドの温かみのあるノートが、空間に包み込むような暖かさをもたらします。浄化作用のあるウッディなパチョリがそのバランスを強化し、柔らかなフローラルのイランイランが心を和らげ、リラックスした時間を演出します。

最終的に、ウッディ系の香りは時代を超えたエレガンスを体現します。
自然の深い繋がりを感じさせ、豊かで多様な感覚を捉える力を持つこれらのフレグランスは、忘れがたい存在です。

特別な場面を彩るために、あるいはただ静けさと安らぎを味わいたい時に、ウッディ系の香りはきっと何かを提供してくれるでしょう。ウッディ系のフレグランスを選ぶことで、あなたは自然の美しさと共鳴し、洗練された自己表現を果たすことができるのです。


マリージャンヌ 担当:アリス
翻訳協力:松永

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