香りをめぐる冒険〜ラベンダー編〜
こんにちは!マリージャンヌのアリスです。
今回は誰もが一度は匂いをかいだことのある「ラベンダー」の香りについて深掘りしてご紹介していきたいと思います。古くからさまざまなシチュエーションで使用され、現在では香水を作る際に欠かせないラベンダーの香りについてよく知ることで、さらに香水選びが楽しくなれば嬉しいです!
ラベンダーの歴史
現在多くのシチュエーションで使用されるラベンダーですが、その歴史を紐解くとエジプトやメソポタミアなどの古代文明までさかのぼります。その時代の文献によれば、早くもラベンダーは死体の防腐処理として使用されていたそう。やがてラベンダーがエジプトからローマに伝わり、入浴時の浴用香料としても使用されはじめました。ラベンダーという名前自体もラテン語の「Lavare(洗う)」が由来しているとか。『テルマエ・ロマエ』に出てくるような浴場でもラベンダーが浮いていたりしていたのでしょうか!?いい匂いが漂ってきそう・・・
ですが、どちらかというと古代〜中世ヨーロッパでは不快な臭いを隠すためのいわゆるマスキング作用や感染症から身を守る抗菌作用としての使われ方が主流のようで、多用途で使用できる便利アイテムとして知名度を上げていきました。ルネサンス時代には精油が衣類に使われることで常に着心地がよくなることから、「洗練」や「優雅」の象徴として知られるようになっていきました。南仏のイメージでよくあるラベンダーサシェ(小袋)をクローゼットに吊るす習慣も元を辿れば害虫から衣服を守る実務的な理由から使用されていたのかもしれません。
一方で、香水としてのラベンダーの役割も中世からヨーロッパで盛り上がり、ルイ15世の時代には宮廷では、毎日異なる香水を身につけねばならない儀礼の中、バラやスミレと争う形で人気となっていきました。
香水が産業化されて以降もラベンダーの調香師のインスピレーションの源であり続け、例えばセルジュ・リュテンでは、お香とラベンダーをピックアップした香水「アンサン・エ・ラバンド」が人気となったり、カロンから発売された「プール・アン・オム」は男性向けの香水に対してあえてラベンダーをガッツリと使用することで1934年の発売以降ブランドのベストセラー商品となりました。ラベンダーが現在にいたるまで香りに関してゆるぎない地位があることが伺えます!
ご紹介した以外にもラベンダーの使い方はまだまだたくさんあり、リラクゼーションや睡眠の質向上にも効果があることが科学的にも明らかになってきた現代ではアロマテラピーで使用されたり、化粧品の製品においても抗菌と抗炎症効果のある成分として使われています。料理などにもラベンダーの花自体が飾られていると見た目だけでなく風味にも優雅さが加わり、どことなく夏を感じさせますね!
ラベンダーの種類
歴史が物語る通りさまざまな場面で大活躍のラベンダーですが、40以上の種類に分かれており、品種に応じて独自の香りと特性があります。その中でも特に有名なラベンダーを見ていきましょう!
イングリッシュラベンダー
トゥルーラベンダーとも呼ばれ、最も人気であり、広く栽培されているラベンダーの1つです。「本当のラベンダー」という名だけあって、穏やかな甘い香りが有名で、主に香水やアロマセラピーで使用されています。イングリッシュラベンダーは世界中で栽培されており、特にイギリスとフランスのプロヴァンス地方が産地として有名です。
ポルトガルラベンダー
別名スパイクラベンダーとも言われており、トゥルーラベンダーと比較してカンファーの成分が多く、すっきりとした香りが特徴です。抗菌や抗炎症に効果があることから香水というよりは治療用として伝統的に使われてきました。
ラバンディン
ラバンディンは、トゥルーラベンダーとスパイクラベンダーから生まれたハイブリッド種です。スパイクラベンダー同様、カンファーの成分が多いことからイングリッシュラベンダーと比べて刺激的で清涼感のある香りで、トイレタリー製品やエッセンシャルオイルとして使用されることが多い品種です。南フランスが有名な産地で、トゥルーラベンダーに比べて少ない花の量で効率的に精油が作られることから人気が高まりました。
ラベンダーの香り
ひとえにラベンダーの香りといっても品種に応じて違いがありますが、多くは「リラックス」「新鮮」「清潔」「洗練」などといったワードを思い起こすようなフローラルで香りが特徴的です。
MARIEJEANNEでは、ミストシリーズである「ブリューム デテ」でラベンダーが使用されており、ローズマリー、マンダリン、フレッシュミントと合わさった香りは商品名が表している通りまさに「夏の霧」。シャワーを浴びた後のバスタオルにおすすめですが、地肌にも吹きかけ可能。個人的なオススメは白カーテンやソファーへの吹きかけ。普段の昼ごはんが、さわやかな香りに包まれた南フランスのハーブガーデンより地中海を見ながらの贅沢ランチに変化!みたいな妄想が膨らみます・・・
ラベンダーは香水シリーズでも使われており、「トンカ ラベンダー」ではチョコレートとも感じ取れる甘い香りのブラジル産トンカ豆をベースにフランス産ラベンダーの清涼感が後から感じられる香水です。王道の甘い香りでありながら、すっきりさも同時に欲しい!という方にピッタリの商品ではないでしょうか。
一貫して「平穏」「清潔」「洗練」を感じさせる歴史を持つラベンダーでしたが、香水の世界では、それらの印象をベースに他の香りと組み合わせることでさらに独自の世界観を生み出しています。世界から取り寄せた天然香料とフランス産のラベンダーを組み合わせた商品を手掛けているマリージャンヌ。是非手に取って、ラベンダーを通じて香りの世界の冒険をお楽しみください!
それでは近々、次なる素敵な香りのお話をご期待ください!
ファミリー:アロマティック|フーガー
マリージャンヌ 担当:アリス
翻訳協力:竹本
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