香りをめぐる冒険〜バニラ編〜(1/2)

こんにちは!マリージャンヌのアリスです。
肌寒くなり、甘いものが恋しいこの季節、グルメの心をとらえて離さない香りである「バニラ」。今回は香りとしてのバニラの魅力を再発見していただきたいと思います!

バニラの特徴

私にとって、その甘く香ばしい香りは、遠いマダガスカルやレユニオン島(旧ブルボン島)を思い起こさせます。バニラのサヤは緑色のランの花の果実。バニラには何百もの種類がありますが、よく知られているのはポンポナ、タヒテンティス、プラニフォリア。それぞれに異なるニュアンスがあり、独特の香りの特徴があります。

ポンポナ・バニラの香りはしばしば複雑で力強いと表現され、ウッディ、スモーキー、スパイシーな香りが特徴的です。また、ほのかにフローラルなニュアンスを持つこともあります。この種のバニラは香水用として重宝される一方で、たいへん希少であるため高価でもあります。
プラニフォリア・バニラは、甘くフローラルでウッディな香りと、キャラメルやチョコレートのニュアンスが特徴です。その香りはしばしば、温かく、甘く、わずかにスパイシーと表現されます。
タヒテンシス・バニラは、甘くフローラルでフルーティな香りが特徴です。トロピカル・フラワー、エキゾチックフルーツ、キャラメルのデリケートなノートがあり、ブルボンバニラよりも強くなく、繊細なアロマが特徴です。

mariejeanne matiere premiere vanilla

バニラの歴史

バニラは食品業界や香水業界で最も広く使用されているスパイスのひとつですが、長きにわたって植物学者を悩ませた植物でした。

妖艶な香り豊かな歴史

16世紀、スペイン人はアメリカ征服の際、トトナケ族からスパイシーで甘い風味のココア飲料を提供され、そこで初めてバニラを発見しました!その後、バニラをスペイン宮廷に持ち込んだところ絶賛され、すぐに栽培が決まりました。しかし、ヨーロッパの気候はこの貴重な植物の栽培に適していないため、温室で栽培されることになりました。ですが、なかなか花は咲かず、市場に出回っていたバニラはメキシコ産のものだけでした。
当時、植民地化帝国だったフランスは、メキシコ湾沿岸地域の気候に似たインド洋西部に植民地を持っていました。ルイ14世の勧めで、ブルボン島にバニラの花を導入することが決定されました。
島へのバニラ植物の導入は最終的には成功しましたが、実がなることはありませんでした。植物学者たちは新たな問題に直面することになったのです。当時の植物学者たちは受粉処理に関与できるのは、ランの花を採食することに特化した、中央アメリカ固有の特定のハチだけだということを知らなかったのです。そして、これらの受粉昆虫はレユニオン島には生息していませんでした。

エドモン アルビウスの伝説

1841年、ブルボンでランが紹介されてから22年後。
奴隷であるエドモン(当時12歳)所有者の庭で働いていました。彼は独創的で観察力に優れており、エドモンはバニラに肥料を与える秘訣を見つけ、レユニオンで最初のバニラのさやを作ることに成功しました。
受粉補助の処理を主人と共有し、それ以来、ブルボン島は世界有数のバニラの中心地となりました。

同じバニラがマダガスカルにも伝わりました(これがヴァニーユブルボンという名前の由来)。もちろん、このスパイスは相変わらず人気があり、バニラ栽培はフランスの植民地やタヒチ、ニューカレドニア、インドシナなどのフランスの影響下にあるすべての国に広まりました。また、インドネシア、インド、中国など、他の国々でもバニラの栽培が始まりました。

受粉から抽出まで、バニラのアロマオデッセイ

今日、バニラは最も広く普及しているフレーバーです。ですが、バニラのアロマを得るのは簡単なことではありません。
まず、受粉があり、竹の先を使って手作業で行います。タイミングも重要です。ランの花はとても儚く、夜に咲き、朝になるとしぼんでしまいます。そのため、受粉のタイミング(夜明け)にプランターを設置しなければなりません。サヤは2ヶ月後に形づくられますが、成熟するのは8~9ヶ月後です。
ここからまだ続きがあります!バニラビーンズは、長い職人技的な処理を経て初めて香りを放ちます。収穫されたバニラを熱湯でゆでた後、オーブンに24時間入れられます。
その後、1日数時間太陽に当て、これを15日間繰り返します。黒くなったバニラは手作業で選別されます。

その後、抽出の段階に入ります。抽出は揮発性の溶剤を使って行われます。サヤを溶媒に溶かし、蒸発させます。溶剤が蒸発すると、レジノイドと呼ばれる芳香性の高いペーストができます。エタノールで数回洗浄し、糊化させた後、精製された樹脂がバニラのアブソリュートになります。これでやっと、誰もが求めるバニラのアブソリュートが完成となります!

天然バニラの抽出には、長い時間と細心の注意が必要です。希少品であると同時に、この複雑な工程により、天然バニラを香水に使用するには非常に高価なものとなっています。

では、なぜこれほど希少でありながら一般的に浸透した香りなのでしょうか?
この続きはpart2でご紹介しますので是非ご覧ください!

ファミリー:オリエンタル|アンバー

マリージャンヌ 担当:アリス
翻訳協力:松永

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