香りの中心に潜入:フローラル系
こんにちは!マリージャンヌのアリスです。
今日は香水の世界で象徴的で時代を超えたもう一つの香りのファミリー、フローラル系をご紹介したいと思います。
フローラル系の香りは、女性らしさ、ロマンス、春と結びつき、その豊かさと多様性で何世紀にもわたって人々を魅了してきました。もともと女性に人気の高いこの香りは、最近では男性向けの香水にも取り入れられ洗練された繊細さを加えています。
花にはそれぞれの香り、ニュアンス、個性があります。魅惑的なバラ、官能的なジャスミン、複雑なブーケフローラルなど、フローラル系の香水は無限のニュアンスを提供してくれます。
さあ、一緒にフローラルな香りの魅惑的な世界に飛び込んでみましょう!
フローラル系の香りとは?
その名が示すように、このファミリーの香水は花を主役にしています。花の香りは、フレッシュで、パウダリーで、甘く、時にはスパイシーなこともあります。
フローラルなフレグランスは、一つの花を中心にした「ソリフロール」か、複数の花の香りを調和させた「ブーケフローラル」として構成されることが多いです。
花の香りは通常、ミドルノートに配置されます。なぜなら、花の香りはこの段階で最大のポテンシャルを発揮するからです。ただし、バラやジャスミンのようにラストノートにも現れることがあり、長く香りを残すことができます。
花やブーケによって、香りは軽やかで空気のようなものから、より濃厚でボリューム感のあるものまでさまざまです。
花とその香りについてもっと詳しく知る
春の花:新鮮さと喜びの象徴
春の花は、「再生の花」とも呼ばれ、新鮮さ、自然さ、喜びを象徴します。フローラルな香水にグリーンで植物のようなニュアンスをもたらします。このカテゴリーの花の特徴は、多くの花が「無香の花」であることです(つまり、その香りを抽出することが不可能なため他の天然素材や合成製品を使って香りを再現する必要があります)。
⚫︎ スイセン(ナルシサス):高級香水によく使われるスイセンは、グリーンで非常に土っぽくアニマルな香りが特徴です。
⚫︎ ジョンキル(ラッパスイセン):このよく知られた花は、独特の香りを持ち、甘くてフレッシュな印象を与えます。
白い花:官能的で魅惑的な香り
白い花は、「ナルコティックフラワー」や「センシュアルフラワー」とも呼ばれ、自然なアニマル感を持つ香りが共通しています。
⚫︎ ジャスミン:魅惑的でフローラルフルーティー、そしてわずかにアニマルな香り。温かみと官能性を加え香りに豊かさと複雑さをもたらします。
⚫︎ チュベローズ:豪華でクリーミーな香り。蜂蜜のような甘さを持ち強烈でエロティックな香りを作り出すのに使われます。
⚫︎ イランイラン:非常にエキゾチックでミルキーで肉感的な香り。その香りは陶酔的です。
⚫︎ オレンジフラワー:甘さと温かみのある香り。明るく安心感を与えると同時にほのかなグルマンディーズ(甘美さ)を加えます。デリケートで落ち着いた香りを作るのに適しています。
薔薇(バラ):ロマンスとエレガンスの象徴
バラはロマンスとエレガンスの象徴です。その香りは、フレッシュでスパークリングなものから、深くベルベットのようなものまで、女性らしさそのものを表現しています。
⚫︎ ローズ・センティフォリア:蜂蜜のような、丸くて温かく、少しコンフィ(砂糖漬け)のような香りが特徴です。
⚫︎ ダマスクローズ:その深みと甘さで知られるクラシックなバラの香り。
⚫︎ ゼラニウム・ロサ:この花はバラの成分の30%を含んでおり、バラに似た香りを持ちながら、グリーンでアロマティックな一面もあります。
スパイシーな花:刺激的だが温かみのある香り
スパイシーな花はその独特の辛さと温かみで香水にスパイス感を加えます。
⚫︎ ストック(アラセイトウ属):ムスクのような非常にスパイシーな香りで、バニラのニュアンスもあります。
⚫︎ イモーテル(エバーラスティング):非常にスパイシーでリキュールのような香りにタバコや蜂蜜のニュアンス、そしてわずかな香辛料の香りが加わります。
パウダリーな花:優雅と落ち着きの印象
パウダリーな花は、柔らかでふんわりとした香りが特徴で香水に優雅さと落ち着きをもたらします。
⚫︎ イリス:イリス パリダは、ヴァイオレットやミモザのような香りで、パウダリーな印象。ウッディなアクセントと、わずかなラズベリーやキャロットの香りが加わります。
⚫︎ ミモザ:ヴァイオレットのニュアンスと、パウダリーでアーモンドのような香り。グリーンな側面も強く感じられます。


フローラルノート:香りの無限の可能性
フローラルノートは香水業界で最もよく使われる香りの一つです。その理由は、他のすべての香りファミリーと簡単に調和し、無限の組み合わせを可能にするからです。これにより、新しいサブファミリーが生まれ香りの世界がさらに広がります。
ソリフロールは一つの花を讃える香水です。この組み合わせの各ノートは、その花を引き立てるために正確な役割を果たします。例えば、マリージャンヌのイリス パリダでは、サンダルウッド、パチョリ、ベチバーのエッセンスが、モダンにアレンジされたアイリスの土台となっています。
フラワーアレンジメントにフルーティー、スパイシー、ムスクの香りを取り入れて、さらに個性をプラスすることもできます。その結果、春の庭園の軽やかさと夏の夜の官能性の両方を想起させる多面的な香りが生まれます。例えば、バラの魅惑的な甘さとマグノリアの明るいフレッシュさを組み合わせ、グリーンやウッディなノートで深みとバランスを加えることができます。
フローラルノートに他のアコードを加えることで、新しいサブファミリーが生まれ、それぞれが独自の体験を提供します。
フローラル・フルーティーの香水は、花の香りにフルーティーなノートを組み合わせ、楽しさと活気を感じさせる香りを作り出します。フルーティーなノートは、ビロードのような滑らかさやジューシーさビターや甘さを加え、ブーケにモダンなタッチをプラスします。例えば、ジャスミンとピーチの組み合わせは、センシュアルでグルマンディーズな香りを生み出し軽やかさとフレッシュさを求める人にぴったりです。
フローラル・オリエンタルの香水は、官能的で包み込むような香りが特徴です。アンバーやバニラ、スパイシーなノートが、チュベローズやジャスミンなどの花を引き立て、強烈でボリューム感のある香りを作り出します。これらのノートは、温かくキャプティベーティングなコントラストを加え、時にパウダリーな印象も与えます。エレガントな夜のイベントに最適です。
フローラル・グリーンの香水は、フレッシュで自然な印象を与えます。グリーンノートは、光り輝くような明るさと開放感を加え、花の香りに植物のようなニュアンスをプラスします。ミュゲ(スズラン)やバラのような花が、ハーバルやヴェジタブルなノートと調和し、軽やかで生き生きとした香りを生み出します。日常使いにぴったりの爽やかさです。
フローラル系の香水は、その多様性からシンプルさを愛する人から複雑な香りを求める人まで、すべての人を魅了します。
なぜフローラル系の香りを選ぶのか?
フローラルな香りは女性らしさを表現したい方や、男性らしさに柔らかさを加えたい方、ロマンティックな一面を受け入れたい方にぴったりです。その優雅さと繊細さは日常から特別な瞬間まで、あらゆるシーンであなたを彩ります。
さらに、フローラル系の香りは驚くほど多用途です。オレンジフラワーやミュゲ(スズラン)のような軽やかでフレッシュなノートは、晴れた日のリラックスタイムやカジュアルな場面に最適です。一方、チュベローズやジャスミンのような濃厚でセンシュアルな香りは、エレガントな夜のイベントや特別な日にぴったりです。
伝統的に女性向けとされてきたフローラルな香りですが、最近では、繊細で洗練された香りを探求する現代の男性にも人気があります。
春らしく明るい香りを求める方へ
春の香りを感じたいなら、ローズやジャスミンを中心に、サンダルウッドやムスクをベースにした香りがおすすめです。この組み合わせは、繊細でありながら包み込むような香りを作り出し、晴れた日に最適です。ジャスミンやチュベローズのような白い花に、シトラスやグリーンノートが加わり軽やかでリフレッシュ感のある香りが楽しめます。
エレガントでロマンティックな香りを求める方へ
洗練されたロマンティックな香りをお探しなら、ベルベットのようなバラにスパイシーやバニラのノートを組み合わせた複雑な香りがおすすめです。センシュアルで魅惑的な香りを求めるなら、パチョリやアンバーをベースに、ジャスミンやチュベローズのようなナルコティックな花を組み合わせた香りを試してみてください。この組み合わせは、魅力と洗練さを保証します。
シンプルなソリフロールから複雑なブーケフローラルまで、フローラルな香りはあらゆる瞬間や気分に合わせて選ぶことができます。
MARIEJEANNEのフローラルなフレグランス

ローズ シソ
バラへのオマージュをモダンでフレッシュに再解釈した香り。トップノートでは、シソがハーバルで少しスパイシーなタッチを加え、オーガニックローズとマグノリアがフローラルで明るい印象を導入します。ミドルノートでは、ローズ・センティフォリアがその豊かさを存分に発揮し、アイリスのエレガントなパウダリーな香りとシダーのウッディな構造が支えます。ラストノートでは、ローズが持続し、オーガニックサンダルウッドとシダーの深みに包まれ、繊細で包み込むような香りを作り出します。

ジャスミン パチョリ
ジャスミンが主役のセンシュアルで魅惑的な香り。トップノートでは、グリーンノートとフィグリーフが活気あるフレッシュさを加えます。ミドルノートでは、ジャスミン・グランディフローラムとジャスミン・サンバックがそのナルコティックでフローラルな豊かさを広げます。ラストノートでは、アンブレットとパチョリがアースィーでセンシュアルな次元を加え、深く神秘的なフローラル系の香りを完成させます。
MARIEJEANNEのフローラルなアロマキャンドル

マドレーヌ
クリエイターの子供時代の甘美な思い出にインスパイアされた、グルマンディーズでフローラルな香り。トップノートでは、エレミ、ベルガモット、プチグレインがシトラスで少しスパイシーなフレッシュさを加えます。ミドルノートでは、ネロリ、フィグリーフ、シダーがフローラルでウッディな調和を作り出します。ラストノートでは、オレンジのアコード、バニラ、ムスクがグルマンディーズで心地よいタッチを加え、温かく落ち着いた雰囲気を演出します。

チュベローズ
チュベローズを中心にした豪華で魅惑的な香り。トップノートでは、ベルガモットとフリージアがフレッシュで軽やかな印象を加えます。ミドルノートでは、チュベローズとジャスミンがそのリッチでクリーミーなフローラルな香りを広げます。ラストノートでは、イランイランとバニラがセンシュアルで包み込むような次元を加え、ロマンティックで洗練された雰囲気を作り出します。

ジャスミン グランディフローラム
ジャスミンの輝きを祝う香り。トップノートでは、ベルガモットとオレンジフラワーが太陽のようなフレッシュさを加えます。ミドルノートでは、ジャスミン・グランディフロラム、ジャスミン・サンバック、ミモザがリッチでナルコティックなフローラルな調和を作り出します。ラストノートでは、アンバー、バニラ、レザーが温かくセンシュアルなタッチを加え、エレガントで時代を超えた雰囲気を演出します。

ゼラニウム
ゼラニウムを中心にしたフレッシュで活気ある香り。トップノートでは、ブチュとミントが強烈で生き生きとしたフレッシュさを加えます。ミドルノートでは、ゼラニウム・ブルボンとシソがフローラルでハーバルな調和を作り出します。ラストノートでは、パピルスとパチョリがアースィーでウッディな次元を加え、ダイナミックでエネルギッシュな雰囲気を演出します。
フローラル系の香りは、香水の世界における真の宝物です。その無限のニュアンスと感情を表現する力は、MARIEJEANNEの「Rose Shiso」や「Jasmin Patchouli」のようなクリエーションに具現化されています。
シンプルなソリフロールから複雑なブーケフローラルまで、あらゆる瞬間や気分に合わせたフローラルな香りが存在します。ぜひ、フローラル系の香りの輝きに触れて、あなたの本質を引き出す方法を見つけてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。それではまた次回!
マリージャンヌ 担当:アリス
翻訳協力:松永
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